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2007

AVビデ倫の家宅捜索で業界再編の波

 アダルトビデオの審査団体「日本ビデオ倫理協会(ビデ倫)」がわいせつ物頒布ほう助の疑いで家宅捜索され、加盟するh.m.pとアットワンコミュニケーションのビデオが審査不十分として締め出された。ビデ倫が警察に強制捜査されたのは初めてだが、「警察の天下り機関」とも言われてきた“モザイク”な関係だけに、業界からは驚き模様である。

 昨年6月にビデ倫はヘアを解禁するなど審査基準を緩和しており、そこにメスを入れたのではないかという憶測もあるが、モザイクが薄く過激なのはインディーズ系メーカーのほう。ソフト・オン・デマンド(SOD)の「デジエモンMAX」やムーディーズの「ハイパーデジタルモザイク」、桃太郎の「スーパーモザイク」など。これより“薄い”となれば、まさに「どんだけ~」となる。

 ビデ倫は“メジャー”と呼ばれる大手AVメーカーの自主規制を目的とし、東映ビデオや日活が1972年に設立。その権威は業界の既得権益を守るべき親睦会かのようで、SODらインディーズ系は反旗に「メディア倫理協会(現コンテンツ・ソフト協同組合)」を設立。その後は脱ビデ倫者が相次ぎ、老舗のクリスタル映像は「日本映像ソフト制作・販売倫理機構(制販倫)」を立ち上げ、KMプロデュースやホットエンターテイメントが加盟している。

アウトビジョンが鞍替え

 ビデ倫の捜査劇にビジュアルソフト・コンテンツ産業協同組合(VSiC)の存在がチラつく。先月、業界最大手のアウトビジョン(北都)が日本倫理審査協会(日倫)からVSiCに移行しており、警察も弱体化したビデ倫を見切り、VSiCに乗り換えたというのか?北都代表の島崎啓之が監事を務め、警察出身の平沢勝栄議員の事務所顧問で元警視庁参事官の荒井昭が顧問に連ねている。

 イチ早くビデ倫からVSiCに移行したトライハートコーポレーションがアウトビジョンに販売委託しており、トライハートこそがアウトビジョンにVSiCへ橋渡しをしたのではないか?悪質な脱税容疑で締め出された桃太郎が事実上のアウトビジョン傘下となったのもそれを見切ってのことなのか?ビデ倫出身でもあるアウトビジョンはビデ倫の落胆を長らく待ち望んでいたのではないか。

 もしや、これが安倍晋三総理の“美しい国づくり”なのか?あるいは、参議院第一党となった民主党が自民党と警察の利権崩しにかかったのか?いや、今や“自民党のキングメイカー”と言われる森喜朗元総理が北都と同じ石川県出身で、一昨年に恐喝で逮捕された“ショーケン”こと萩原健一のような怒りが込みあがってくる。「政治家でも動いているのか!」

(2007/08/31)
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